図の③の筋肉で、声帯の隙間を閉じる働きを持ちます。

前ページで解説した横筋が働くと、声帯はほぼ閉鎖されますが、真ん中に若干の隙間が生じます。 交錯筋が働くと、真ん中の部分が閉じて、しっかりと閉鎖された状態になります。

交錯筋を働かせすぎると、多少詰まったような声になり、さらに働かせると息が完全に止まります。

ここでは、「息漏れ声」と「話し声」の区別ができることを前提に進めていきます。

2各声区での練習

前ページと同じように、地声と裏声でそれぞれ練習してみましょう。

「話し声」からさらに閉鎖し、あえて「詰まった声」を出してみます。

できたら「詰まった声」から「話し声」にも移行してみましょう。

裏声で同じようにやってみます。

この閉鎖の動きは、ミドルボイスの発声に必須です。

交錯筋が上手く働かない場合

動かせるようになるまでどうしても時間がかかります。

声帯も痛めやすいので、少しずつ練習してください。

練習にボーカルフライも効きます。

ボーカルフライから更に絞めるように発声すると、ブツブツという音がかなり強く聞こえるようになります。

裏声で詰まった声が出せない場合は、一度地声で詰まった声を出し、 そのまま裏声まで音程を上げてみましょう。

3段階の閉鎖

「息のみ」、「息が止まる」を除き、3段階の閉鎖を繋げたデモを用意しました。 参考にしていただければと思います。

すべて発声できれば閉鎖筋は自由にコントロールできるようになっているはずです。

「内喉頭筋」と「外喉頭筋」の調整で様々な声を出せるようになります。