歌手活動をする上では、やはり歌を聴いてもらいたい、有名になりたい、と思うのは当然の事だと思います。 そのためにできるちょっとした戦略をご紹介します。
目次
1. ターゲットを決める
まず絶対にやらなければいけないことは、ターゲットを決める事です。ターゲットとなる年齢層、性別、境遇などを決めていきましょう。
なぜターゲットを決める必要があるのでしょうか。わかりやすく説明すると、
例えばロック好きな10代のAさんがいたとします。そしてあなたが「学校」をテーマにした青臭いロックを歌った際に、ファンになってくれました。しかし、次の曲であなたが演歌を歌った場合は、Aさんにとってはただのノイズに聞こえるかもしれません。
ファンはノイズが少なければ少ない程喜びます。ターゲットを絞れば絞る程、根強いファンがつきやすくなります。
考え方としては、1アーティスト、1ターゲットです。他のターゲットに向けてやりたい場合は、別の名前で活動した方が良いです。
2. そのターゲットの規模を見る
ターゲットの層を決めたら、そのターゲットの規模を見てみます。この場所ではそのターゲットは多いのか、それとも少ないのかで、最終的にどれだけファンを集められるかが変わってきます。
マイナーなターゲットは、競争相手が少ない分、人気になりやすいというメリットがあります。しかし、そもそも聞く人が10人しかいなかった場合、人気になったところで、10人しかファンを集める事ができません。
本気で有名になりたかったら、できるだけターゲットとなる年齢層、性別、境遇が多いものを選ぶのが良いです。
メジャー曲に「失恋ソング」が多いのはこのためです。誰もが一度は失恋を経験しているので、共感してもらいやすく、幅広い層に売れるんです。
また、場所も関係してきます。例えばニコニコ動画でボカロの歌ってみたをやりたい場合、一番ボカロを聴いている層は10代です。逆に老人ホームで音楽活動をするのであれば、もちろんターゲットはご老人ということになります。
1. どのターゲット層に向けて歌を歌うのか、2. 歌を披露する場所で、そのターゲット層の規模は多いのか、この2点を明確にしておきましょう。
3. ターゲット層がよく聞く有名なアーティストを分析し、対処する
ターゲット層が決まったら、そのターゲットがよく好む音楽ジャンルや、有名なアーティストを分析していきます。
ターゲット層が好む音楽ジャンルを歌うともちろん喜ばれます。そして、ターゲット層がよく聞く有名アーティスト3つくらい挙げてみて、対処法を考えていきます。以下の部分に着目して聴いてみます。
- そのアーティストが歌うテーマは更に絞れないか
- そのアーティストがやっていない歌い方はないか
1. そのアーティストが歌うテーマは更に絞れないか
例えば、ターゲット層がよく聴くアーティストが、恋愛と失恋に関する歌をよく歌っていたとします。
こういう場合、自分はどちらか一つに専門特化してしまいます。失恋に決めたら、とことん失恋ソングしか歌いません。そうすれば、ラブソングと失恋ソングの両方を歌っているアーティストよりも、専門性のあるあなたのほうが、失恋ソングに関しては話題にしてもらいやすくなります。同様に、ジャンルをロックに決めたら、ロックしか歌いません。絞れば絞る程、取り上げてもらいやすくなります。ただしカバー曲を中心に活動していくのであれば、絞る程歌える曲数が減っていくのでバランスを考えてください。
ジャンルを絞れば聴いてくれる人が減るのではないかと考える人もいるかもしれませんが、そんなことはないです。ロックの中でもパンクロックのみに絞ったところで、ロック全般が好きな人なら聴いてくれます。
2. そのアーティストがやっていない歌い方はないか
特にカバー曲を奏でる際に必要です。有名なアーティストと同じような歌い方はしないようにします。全く同じ歌い方をしたところで、規模で必ず負けているので、「○○と同じような歌い方」という嫌なレッテルを貼られるだけです。
そもそも他人と同じような歌い方をしても、社会的に何も役に立ちません。その歌い方は彼らに任せていれば良いんです。歌い方、リズム、メロディを変えるなどして、オリジナリティを出しましょう。
ボカロ曲の歌ってみたをやるのであれば、既にその曲を歌っていて、再生回数が多いアーティストをよく聴いて、彼らとは違う歌い方をしていきます。
4. 売れている曲を歌う
曲をカバーするときに必要なのですが、無名な曲をカバーするよりは、有名な曲をカバーしていきましょう。どんなにボーカル技術が凄かろうが、売れない曲を歌っても売れません。
ターゲット層にとって、昔からの名曲、もしくは今話題の曲を選んで歌っていきましょう。
5. ターゲット層の好きな歌い方をする
歌い方は本当に様々ですが、結局はターゲットとなる層が好まない歌い方をしても意味ないです。例えば激しめのロックが好きな10代に対して演歌の歌い方をしてもあまり好まれません。
もちろん自分たちの好きな歌い方をしていきたいと思う方もいらっしゃるとは思いますし、それはそれで結構なことだと思います。
しかし、ここは私の持論ですが、自分の歌を人に聴かせるのであれば、ターゲットとなる聴き手の事を考えて、ちゃんとその層が好きそうなものを全面に出していくべきです。それでこそファンが付きますし、人気も出てきます。
6. 歌い方だけではなく立ちふるまいも考えて
歌手は人間がやる以上、歌い方だけではなく、その人のルックスや人間性も評価対象となります。メインとなるターゲット層が好むルックス(服装)、好む行動は何なのかを考え、全面に押し出していきます。
例えば体の不自由な人に向けて歌を歌う場合は、病院などに寄付をしたり、ボランティア活動をしている事を伝えた上で歌を歌うと、信用され、聴いてもらいやすくなるはずです。
7. 地道に活動をして売り込んでいく
歌手活動は長期戦です。宣伝活動は、半年や一年など、長いスパンで継続的に行わなければいけません。長期的に活動しなければターゲット層に浸透していきません。
1年も活動していないのに、人気が出ないからと辞めるのはもったいないです。
おまけ1: ボイトレの意味
歌手がボイトレをする目的は、体力の向上や音痴改善などもありますが、一番の目的は、色々な声を出したり、色々な歌い方ができるようにするためにあります。
なぜそれが必要かというと、ターゲットとなる層が好む歌い方を、的確に提供できるようにするためです。
人が好む歌い方というのは年々変化しています。男性曲は最近になってずいぶんとキーが高くなりました。ボイトレを積むことで、変化する需要にも的確に対応する事ができるはずです。
おまけ2: 歌の技術以外に必要な要素
本気で歌手活動をするなら、歌の技術を向上させるだけでは足りない部分もあります。
この場所でどの層をターゲットにするのか、その層はどういう曲調、服装や、行動を好むのか、など、ターゲット層を虜にするための戦略を練らないといけないです。
もちろんどの程度徹底してやるかは本人次第だと思います。趣味で活動する程度であれば、何も気にせず楽しく歌えば良いでしょうし、本気で有名になりたいなら、その分戦略も徹底しなければなりません。
活動をする上で、少しでも参考になれば幸いです。
自分の曲は年寄り向きと、子供向きのキッズソングです。作品をどこで聞いてもらえるのでしょう。作曲歴は長いです。ギター弾いて歌います。