今回は、歌、ボーカル、カラオケにおけるリズムの取り方、リズム感の練習、トレーニング方法などについてまとめていきたいと思います。

歌、ボーカル、カラオケのリズムが合わない、ずれる、走ってしまう、遅れてしまう悩みについて

歌、ボーカル、カラオケのリズムが合わない、ずれる、走ってしまう、遅れてしまうという悩みですが、どれもやはり「リズム通りに刻むことができない」ということに集約すると思います。

まずは症例別に2つの分類をしてみようと思います。

  1. 手拍子でリズムを取っても上手く取れない
  2. 手拍子であれば上手く取れるが歌うとずれる

前者であれば、そもそものリズム感に原因があると思いますし、後者であれば、リズム感は備わっているのに身体が連動しない、そんな状況だと思います。

この2つに対しては全く違う練習方法を取ることになります。

① 手拍子でリズムを取っても上手く取れない場合の練習、トレーニング方法

手拍子でリズムを取っても走ってしまったり、遅れてしまったりと、上手く取れない場合は、最初はメトロノームを使って練習してみましょう。

メトロノームは、最近はスマートフォンなどで簡単にダウンロードすることができます。

表拍子(カチカチと同じタイミング)、裏拍子(カチカチの間に入るタイミング)、三連符(カチカチの間に3回入るタイミング)あたりから、正確に取る練習をしていくと良いと思います。

続いて8分音符の練習もしてみましょう。8分音符とは、メトロノームのカチカチ4回分に対して、表拍子と裏拍子で8回刻むもの(2倍の速さ)です。

テンポを自由に変えてみたり、手じゃなくて足でも取ってみるなどしてみると、段々身体にリズム感覚が染み込んでくると思います。

ある程度のリズムの基礎ができてきた段階で、実践の歌では様々なリズムパターンがあるため、様々なボーカルのメロディに合わせて手でリズムを取るトレーニングをしていくと良いと思います。

この場合、手拍子だと大変なので、手で軽く身体をタップする感じで取ってみると良いかもしれません。上手く取れなかったフレーズは繰り返し何回も練習しましょう。

② 手拍子であれば上手く取れるが歌うとずれる場合の練習、トレーニング方法

手拍子であれば上手く取れるが歌うと走ってしまったり、遅れてしまったりと、ずれてしまう場合は、口やお腹でリズムを取る練習をしてみましょう。

言葉は、顎、唇、舌などで子音を形成し、お腹で息を送り出して音を出します。これらの身体の動作が頭で思い描いているリズムと連動しない場合、ずれてしまいます。

この場合の具体的なトレーニング方法としては以下の通りです。

  • 「マ行」、「バ行」「パ行」でリズム練習(顎、唇)
  • 「サ行」、「ザ行」でリズム練習(顎、舌、お腹)
  • 「タ行」、「ナ行」、「ラ行」、「ダ行」でリズム練習(舌)
  • 「カ行」、「ガ行」、「ヤ行」でリズム練習(舌、喉)
  • 「ハ行」でリズム練習(お腹)

これらを単音で(マママなど)、歌のリズムに合わせて発声してリズムを合わせていきます。立ったり座ったりしたり、実際に歌っているところをイメージしながらより実践的に練習すると良いと思います。

苦手な発音などが見つかれば重点的にトレーニングしましょう。

歌、ボーカル、カラオケにおけるリズムの走りとタメについて

リズムは必ずしもかっちり合わせて歌えば上手いのかと言われればそうとも言えなく、実践の歌、ボーカル、カラオケにおいては、あえて走ったり、タメたりすることがあります。

打ち込みのような、より機械的なボーカルラインを作るのであればリズムを合わせて歌うことになると思いますが、のびのびと歌唱するような歌謡曲やバラード曲などは、あえてリズムを崩すこともスタイルの一つとなりえます。

ただ、走らせたりタメたりする場合も、リズムをかっちり合わせることができるという基礎の上に成り立つものであることは間違いないでしょう。

ある程度リズムを合わせることができたら、是非リズムを崩す(走らせたり、タメたりする)練習もしてみてください。