シャウト/デスボイスは、叫んだり、声を歪ませたりする技法です。

声の歪ませ方を身につけ、歌に取り入れると、パワフルさが一気に増すでしょう。 シャウトの派生として、低音で唸るような声のデスボイスも挙げられます。

シャウトもデスボイスも高い声か低い声かの違いであり、基本的な発声に関しては同じです。

デスボイスに関しては、エフェクターを使ってより声を低くしたり、下水道と呼ばれる「ゴボゴボ」という声に加工する事もあります。

目次

シャウト/デスボイスを使う際の注意点

シャウト/デスボイスは、例え上手く発声したとしても必ず喉を痛めます。これらを多用する歌い方をする場合は、声が劣化する可能性が高まりますのでご注意ください。

喉を痛めたくない方は、そもそもこういった技法は練習しないのが賢明です。 管理人は、シャウト/デスボイスの練習を続けて声帯を痛めたとしても一切の責任を負う事ができません。

2種類あるシャウト/デスボイスの出し方

シャウト/デスボイスには2種類の出し方があります。

  • false chord scream (フォールス・コード・スクリーム)
  • fry scream (フライ・スクリーム)

海外ではシャウトというよりスクリームと呼んでいるようです。

false chord screamは、開いた声帯に過度の息を通し、歪ませるスタイルです。日本語ではグロウルとも呼ばれることがあります。fry screamは、声帯を閉じてボーカルフライを混ぜるイメージで歪ませるスタイルです。power fry(パワーフライ)と呼ばれることもあります。

基本的に、false chord screamは低音でよく聞こえ、fry screamは高音でよく聞こえると言われております。

シャウト/デスボイスの動画

シャウト/デスボイスの見本となる動画を見てみましょう。

シャウトが上手いボーカルと言うとよく名前が挙がるのがLinkin ParkのChester Charles Benningtonさんです。

fry screamを使っております。 2:25秒らへんから始まるシャウトのロングトーンは必見です!


お次はArch Enemy。こちらも非常に有名どころです。 ボーカルはAngela Nathalie Gossowさんです。 false chord screamを使っております。


こちらはLamb of Godというバンドです。 false chord screamを使っています。 低い音域で唸るような声を聞けるはずです。

fry screamとfalse chord screamのサンプルが沢山載っておりますが、間違っているというコメントも見られます。

fry screamは少し詰まった感じがし、false chord screamは息の通りが良く、太い感じがします。 それぞれの特徴をよく聞いた上で練習に進みましょう。

シャウト/デスボイスの練習

早速シャウト/デスボイスの練習に入っていきます。

ここでは、先ほど説明した2種類の出し方について解説していきます。

  • false chord scream (フォールス・コード・スクリーム)
  • fry scream (フライ・スクリーム)

非常に危険な練習のため、喉が痛くなったり声が掠れたらすぐに止めましょう。 あまり熱心に練習しすぎると取り返しの付かないことになりかねないので注意してください。

また、練習をする前にウォーミングアップを必ずすることと、水を用意して、喉を潤った状態にしておきましょう。

false chord scream (フォールス・コード・スクリーム)

false chordは主に低音で使われます。開いた声帯に過度の息を通して仮声帯を振動させることで出します。

ため息のような感じで声帯を開き、お腹を使って強く息を押し出します。

最初は喉仏を下げて、「オ」の形で練習してみると良いです。

声ではないので声帯を閉じる必要はありません。喉はリラックスして、お腹で息を強く押し出します。

fry scream (フライ・スクリーム)

false chord screamとは違い、fry screamは声帯を閉じて絞り出すようにして歪ませます。

まずボーカルフライ(エッジボイス)を出せるようにしましょう。今度は普通の声とボーカルフライを同時に出すイメージで歪ませる練習をしていきます。

イェーという感じでやると声帯を閉じやすいです。

スクリームまでいかなくても、がなり声のように表現することができます。このような歪んだ声は、ロックのようなジャンルでは多く使われます。

ただし、喉を痛めるのでくれぐれも使いすぎには注意してください。