ここでは歌で陥りがちなオーバーシンギングについて解説します。
オーバーシンギングとは、過度に演出しすぎた結果悪い表現になってしまう事を指します。
目次
歌で陥りがちなオーバーシンギングの例
オーバーシンギングの例でいうと、以下の点には気を付けた方が良いと思います。
- 大声を出せれば歌が上手いわけではない
- 表現技法を加えれば歌が上手いわけではない
1. 大声を出せれば歌が上手いわけではない
ボーカルは大声を出せれば歌が上手いというわけではありません。
バックの音とボーカルのバランスが整っており、聴き手にとって心地よく聞こえるということが大事です。
曲調に合った声量を出す必要がありますし、客観的に自分の声を聞くことが大事です。
バンドをやっている人の中には、楽器に声が埋もれるのは自分の声量が足りないせいだと思う人がいますが、大抵は他の楽器のボリュームが大きすぎることが原因です(特にギターに注意)。
2. 表現技法を加えれば歌が上手いわけではない
表現技法を加えれば加える程上手いというわけではありません。
アレンジを加えすぎて何を表現したいのかがわからない(歌唱技術を見せたいだけ?)、ビブラートをかけすぎて歌がくどく感じる、ジェスチャーのしすぎで変に見える、などがこれに該当します。
表現技法は使えば使うほど良いというわけではなく、表現したい音楽に合わせてどんな表現技法を使うかを考えるべきです。
そういうのを無視して、単純に「歌が上手いと言われたい」、「歌で他人を圧倒したい」といった気持ちが強いと、オーバーシンギングがちになります。
オーバーシンギングに陥らないために
オーバーシンギングに陥らないためには、「歌唱技術は調理でいうスパイスの役割を果たす」という事を理解する必要があります。
スパイスは加えれば加える程良いというわけではなく、スパイスの「絶妙なさじ加減」こそが料理の旨さを引き出す最大限のポイントとなります。
つまり、声量のさじ加減、歌唱技術を加える絶妙なさじ加減こそが歌唱における上手さに直結します。
ただし、基本的な方針としては、ソロで活動しているアーティストほど歌い方の癖を強めた方が良い場合が多く、グループで活動してまとまり感を出したい時ほど個性を消した方が上手くいく場合が多いということはあります。
これらを考慮しつつ、歌唱のさじ加減を考えてみると良いでしょう。
オーバーシンギングには注意しましょう。