地声のことを専門的には「チェストボイス」と言うことがあります。この場合は、裏声に対する地声という意味合いになります。
チェストボイスは、歌で一番多く使われる、最も重要な声です。
チェストとは「胸」という意味です。胸に響く声ということですが、あくまでイメージであり、科学的には実際に胸に響くわけではありません。
※「地声」という言葉については、普段の話し声という意味合いも含まれるため、誤解のないようここではチェストボイスとして解説していきます。
裏声の次のステップ
前章で裏声を出せるようにということで練習しましたが、次のステップとしてチェストボイスをしっかりと発声できるように鍛えていくのが良いでしょう。
きちんとした発声のチェストボイスが出せれば、それだけでそれなりに上手く聴かせる事ができます。
解説を始める前に、チェストボイスの見本を貼っておきますので、聞いてみてください。
良いチェストボイスを出すために
良いチェストボイスを出すためには、2つ意識するポイントがあります。
- 喉を開き加減
- 声帯の閉じ加減
まず何をもって「良い発声」と言うのかというところからですが、発声において正解はないため、自分の出したいと思える声を思い通りに出せるかどうかになります。
逆に声質を変化させることができなければ、一つの声しか出せません。これは悪いと言えます。
そのために、喉の開きのコントロールと、声帯の閉鎖のコントロールが不可欠になってきます。
この先ヘッドボイス、ミドルボイスについても解説していきますが、チェストボイスの段階でこの2つの基礎ができていないと、かなり難しくなっていきます。基礎固めは重点的に行うようにしてください。
この2つのポイントについて、次記事から解説していきます。