ボイストレーナー古屋chibi恵子様より

リップロールは、唇を合わせた状態で息を吹いて、唇をプルプルと振動させる練習法です。

得られる効果は以下の通りです。

  1. 低音と高音で息を一定に吐けるようになる
  2. 息を深く、一定の強さで吐けるようになる

ウォーミングアップに適しています。

目次

リップロールのしかた

まずリップロールをできるようにすること、次に声を出しながらリップロールをしてみること、最後に喉を開きながらリップロールしてみることが一つです。

ステップ1:

唇を閉じた状態で、唇の力を抜きます。その状態で息を吹くと振動します。

うまくできない方は、唇を濡らしてみましょう。指で唇を左右に引っ張ってみたり、寄せたりしながら吹いてみると、うまく振動する場合があります。

まずはきちんと振動させられるようにすること、それができたら一息でできるだけ長く振動させられるように練習します。

振動が止まるということは、息の量が変わっているということになります。

ステップ2:

リップロールをしたまま声を出してみます。

地声から裏声まで、色々な音程でできるように練習してみましょう。

できたら地声低音から裏声高音あたりまで上昇させたり、下降させたりしてみましょう。

リップロールが途切れないように、息の強さに気をつけつつ練習します。

ステップ3:

口を少し開いて、「オ」の母音でリップロールができるように練習してみましょう。「プルルルル」ではなく「ポロロロロ」といった音になります。

慣れるまで難しいですが、これをやると、自然に喉を開いた発声を身につけることができるため、効果的な練習となります。

リップロールを利用した練習法

主に2通りの練習方法があります。

  1. 音階を使っての練習
  2. 曲に合わせての練習

1. 音階を使っての練習

音階に合わせてリップロールをしてみます。リップロールが途切れないようにすることと、自分の声をよく聞いて、なるべく正確に音を合わせてみましょう。できる方は「オ」の母音でリップロールしましょう。

上昇:

下降:

出せない音に達したら無理せずに停止してください。

2. 曲に合わせての練習

好きな曲を用意し、リップロールで歌ってみます。音階での練習同様、リップロールが途切れないようにすることと、なるべく正確に音を合わせることを意識して練習してみましょう。