内喉頭筋(ないこうとうきん)とは、声帯の周りに存在する筋群のことです。

主にピッチの調整、声帯の閉鎖を調整する機能を果たします。

声帯について

内喉頭筋の説明に入る前に、前提知識として声帯について解説しておきます。

図は片側の声帯の断面図です。

声帯の先には粘膜があり、その内側に、声帯靱帯、声唇があります。

声帯をどう使うかによって、地声や裏声などの音色が変わります。

例えば地声は、声唇が振動した強い声です。

そして裏声は、声を高くするにつれ声帯靱帯がピンと張られ、その先の粘膜のみが振動した声です。

両者は声帯の使われ方が違います。

息が声になる原理

  1. 息が、閉じられた声帯の隙間を通ります。
  2. 声帯が細かく振動します。
  3. 息が細かく、断続的に途切れ(ブツブツ鳴る)、声になります。

2の段階では、声帯を閉じれば閉じるほど、息がより声(音)に変換されます。

声帯の閉鎖が弱いと、息が声帯の間を抜けてしまい、あまり声に変換されません。

この状態は、息漏れした声と呼ばれます。実践の歌では、あえて息漏れした声を出して、繊細さを表現することがあります。

そして声帯の閉鎖を強めると、息はしっかりと声に変換されます。 しっかりと響く声になりますし、息が抜けないので長持ちします。