内喉頭筋(ないこうとうきん)とは、声帯の周りに存在する筋群のことです。
主にピッチの調整、声帯の閉鎖を調整する機能を果たします。
声帯について
内喉頭筋の説明に入る前に、前提知識として声帯について解説しておきます。
図は片側の声帯の断面図です。
声帯の先には粘膜があり、その内側に、声帯靱帯、声唇があります。
声帯をどう使うかによって、地声や裏声などの音色が変わります。
例えば地声は、声唇が振動した強い声です。
そして裏声は、声を高くするにつれ声帯靱帯がピンと張られ、その先の粘膜のみが振動した声です。
両者は声帯の使われ方が違います。
息が声になる原理
- 息が、閉じられた声帯の隙間を通ります。
- 声帯が細かく振動します。
- 息が細かく、断続的に途切れ(ブツブツ鳴る)、声になります。
2の段階では、声帯を閉じれば閉じるほど、息がより声(音)に変換されます。
声帯の閉鎖が弱いと、息が声帯の間を抜けてしまい、あまり声に変換されません。
この状態は、息漏れした声と呼ばれます。実践の歌では、あえて息漏れした声を出して、繊細さを表現することがあります。
そして声帯の閉鎖を強めると、息はしっかりと声に変換されます。 しっかりと響く声になりますし、息が抜けないので長持ちします。