ヘッドボイスとは、息漏れのしない裏声の事を指します。柔らかく膨らみのある声になります。
主にクラシックや声楽などで、高音域を奏でるソプラノ歌手が使います。
ヘッドとは、頭に響くという意味合いがあります。しかしイメージであり、本当に頭に響くわけではありません。
解説に入る前に、まずはプロの見本を見てみましょう。
柔らかくふくらみのある裏声が聞けたでしょうか。これがヘッドボイスです。
ヘッドボイスの2つの特徴
ヘッドボイスには、2つの特徴があります。
- 息漏れしていない、かつキンキンしていない
- 喉を開いている
息漏れしていない、かつキンキンしていない
裏声が息漏れしてしまう場合は、うまくヘッドボイスが出せません。
息漏れすると以下の見本のようになります。
見本のような息漏れした裏声を、専門的にはファルセットと呼びます。
息漏れしていると、スーっという息が漏れたような音がして、息も長く続かないのでわかります。ヘッドボイスは、息漏れがない裏声です。
逆に声帯を閉鎖させすぎると、キンキンした裏声になります。ここまで閉鎖すると、後に解説するミドルボイスという声になります。
ファルセット、ヘッドボイス、ミドルボイス、これらは要は声帯の閉鎖具合で呼び方が変わるのですが、声質は筋肉の調整次第で無限に変化させることができるのに対し、3種類の呼び方だけではとても定義することができないため、呼び方にはあまりこだわらない方が良いです。
要は出したい声を出せるかどうかが重要です。
喉を開いている
ヘッドボイスは喉を開かなくても発声することはできますが、喉を開くことで、よりふくらみがあり響く裏声になります。
特に上記の見本のような声を出そうとするならば、喉の開きは必須です。
チェストボイスの、喉を開く項目でやったものの裏声バージョンということになります。高音域でも喉を開けるように練習していきましょう。